私が行う 本気のStayHome

感染予防と消毒方法

最近、非医療者の方々から、実際に私が実践している感染症対策についての質問が多数寄せられますので、コラムにまとめてみました。感染症の専門医でもない素人ですが、元々はあだ名がナイフと呼ばれるほどの手術に邁進する整形外科医時代を過ごした身ですので、その間叩き込まれた感染症対策は三つ子の魂百まで状態ですよね。さらに、健康オタクの日常が追加されています。

どうぞ全部マネしようとしないでください。無理は禁物ですし、まだまだエビデンスがない事が多いなか、「個人的に後悔のないように。」とだけを思う言動です。

手術室での勤務経験はだいたい職業病へと発展

 手術室勤務とはいかに手術に菌を持ち込まないか?にかかっていますので、医療スタッフは全員完璧な感染予防に時間も労力もさきます。そして職業病へと。いわゆる潔癖っぽくなる人もおられるくらいです。

 恐らく一般の方には知るよしもないですが、手術技法には「清潔操作」と「不潔操作」という概念があって、整形外科手術の中でも例えば人工関節や関節鏡などの関節の手術とは、一番厳しいclass1に分類され、最も徹底した感染症対策を行うそうです。陰圧状態が保てる手術着を着て、手術室にも陰圧をかけられる病院はどこにでもあるわけではなく、そうした関節の手術も外科医ならだれでも出来るわけでもありませんので、非常に特殊な世界だったなと思います。

 この辺りは難しいので割愛しますが、要は身についた感染症対策を普段の家庭でただただ無意識に実施しています。それを今回は意識的に書き起こしました。ご存知のことも多いかもしれないですが、お家の中を少しでも快適にするための参考になればと思いシェアします。

基本的な感染症に対する考え方

 病院陰圧室や医学研究所の無菌室を除き、日常生活のなかで無菌というのはこの世に存在しません。本来は菌との共存が理想でしたがコロナウイルスだけは非常に強毒なので接したくありません。しかし世界中で広まっている今、ちょっとでも外出し帰宅したり換気のために窓を開けると、0.00000…1%の可能性かもしれませんが、住居内にも持ち込んでしまっていると想定し、いかにコロナウィルス数を減らし、自分を強くするかというイメージを持っています。私達が出来るこは、①感染予防と②健康維持しかないと言い切れます。

 まず①の感染予防をするには、まず感染とは?をある程度知らねばなりません。病原体により経路は様々。コロナは圧倒的に以下の2.と3.と言われています。

〜 病原体の感染経路は大きく分けて4種類 〜

  1. 空気感染(飛沫核感染、塵埃感染)
  2. 飛沫感染
  3. 接触感染
  4. その他(母子感染など)

飛沫核感染と飛沫感染の違い

 「核」という1文字が入るだけで意味が大きく異なります。
飛沫核感染とは、くしゃみや咳などで飛び散ったしぶき「飛沫」が乾燥して小さくなったり、もともと5マイクロメートル以下の粒子を「飛沫核」と言い、麻しんウイルス、結核菌、水痘ウイルスが代表です。飛沫核となって感染性を失わず、また軽い飛沫核はために空気中を漂い、広範囲に感染を広げる力があります。公共交通機関で、席が遠くても同じ空気を吸う環境であれば感染するという理論です。予防策としては、そのエリアに行かない、同じ空気を吸わない、に越したことがありません。

 一方、飛沫感染の形態をとる病原体は通常、粒子が大きいので飛沫後すぐに落下し、粒子が小さいと通常はすぐに乾燥して感染のリスクが下がります。感染リスクの高い他人との接触を避ける。距離を1.8-2.0m離す。呼気から離れるなどが予防法に挙げられます。

 つまり、私がランニングから帰宅した時は、②健康維持の対策をし、普段のStayHome中に行っている処置は、接触感染を意識した対処を行っているということになります。

ランニング中に意識していること

 屋外に浮遊するコロナウイルスの過剰な心配は不要ではあるけども、理由は上記であげたように飛沫核感染ではない病原体の種類と言われているから

 しかし!、ランニングや自転車エクササイズを行う人口が多い場所では、人とすれ違う機会が非常に多くあります。都会では未だにお花見をしている人々もよく見かけるとか。なので人とすれ違う時に必ず2m以上のSocial distanceを取るよう意識していますが、なんとなく都会の日本人は距離が近い人が多いように思います。なので、相手が距離を取ってくれなくても自分でしっかりと取りにいきます。だって、予防をしたいのは自分だから。

 特にランニングや自転車は要注意。2m離しても、例えば咳をしながら自転車をこぐ人がいたら、何十メートルにも拡散している恐れがあり、もちろん近くを走るとそれを曝露するリスクがあると考えています。だから、ランニング時は10mを自分なりに意識します

 同様に、保育園児も高齢者もお散歩をしています。彼らは歩みが非常にゆっくりなので、抜ききるタイミングを見計らう必要があります。自分が保菌している可能性もゼロではないという考えに基づいていて、子ども・高齢者にも10m距離を取るよう努力は止めてはいけないと思います。

帰宅時の対策方法と手順

飛沫感染もしくは、衣服への付着を懸念し、外出後から帰宅した場合は、必ずシャワーを浴びます。そして着用していた衣服をすぐに洗濯をします。帰宅後には玄関からシャワー室への動線を先に確保しておきます。例えば、外出前にお風呂のドアを開けておいたり、家のドアノブや電気スイッチを触らなくて済むようにしたり、家具にも接触しないように気を付けます。もし接触が必要であれば、水道水と石鹸で手指を手術前くらいの本気の手洗いをします。

お風呂に入る時(気を付けて洗うところなど)

 口腔内、鼻腔内、目、など全ての粘膜部分。その他爪の間、趾間部、指間部、髪の毛も充分に洗います。特に花粉症によるかゆみなどで、鼻や目を触る機会が増えていると思います。日本眼科学会は、コロナ感染時に目の結膜炎を合併する例があると報告しており、顔付近は絶対に手で触らないよう気を付けた方が良いと思います。

 以前、私は不覚にも流行性角結膜炎に罹患し、担当眼科医から「大人で、両眼って。」とツッコまれたことがあります。病院内で痒くてつい、手で両目を擦りました。まず右目をかいて、その手をそのままスライドさせ左目に。そうです、自分でうつしたのです。昔はよく子どもがプールの時期に感染が流行するウイルス感染と呼ばれていたのに最近では私のような40も超えた大人もやってしまうリスクがあるようです。

 またコンタクト着用の方は、交換時にも接触リスクがあり、充分に手術室並の本気の手洗いをして欲しいです。「外出したら全てに付いていると思え。」です。

掃除をする時

 飛沫核を気にする必要はないが通常通り換気しています。掃除機をかけるのは単に健康オタクからかもしれません。抵抗力が弱っているときは別の病原体への抵抗力も落ちるので、常時、清潔が望ましいと思います。

加湿器を常時ON

 通常のウイルスは高温多湿に弱いと言われています。ただ、暖かい国でも感染爆発があり、コロナには該当しない可能性あり。

アルコールスプレーで除菌するところ

 アルコール不足の中でも、「物」に対しては4〜5日おきにスプレーを振りかけています。購入してきた商品は余程冷蔵庫に急いで入れないといけない物以外は、約1週間ほど放置して空気にさらされて自然にコロナウイルス数が減るのを待っています。アルコールの節約のために、水がOKの物は、洗剤やSOAPを付けて洗います。

特にアルコール消毒を優先して行う部位

  1. 全てのドアノブや取手
  2. リモコン
  3. 電気のスイッチなどあらゆるスイッチ
  4. パソコン、携帯等の電子機器(ふわっと全体に掛けるイメージ)特にパソコンのキーボードは雑菌の温床。
  5. トレーニング機器
  6. 自転車のハンドルとサドル

その他、感染症予防として気を付けていること

 ここからは完全に健康オタクなだけだと思います。元々1日に2Lくらいは軽く水分補給をする習慣があるので私にすればいつも通りなのですが、飲み物は定期的に飲んでいます。体の中で一番酸性が強いのは、胃酸。口腔内にあるウィルスを定期的に胃に流し込むことで胃酸によってウィルスを撃退するイメージを持ちます。飲物は単に好きな珈琲やお茶。趣味がお茶を入れることですから。お酒は元々あまり強くないので多くは摂取出来ませんが、本当はワインのポリフェノールも摂取したかったくらいです。

 げんに、緑茶に含まれるカテキン類はその種類が何十種類もあって詳細は専門書に譲りますが、抗ウイルス効果があることは以前から証明されていますよね。ただこれがさすがに抗コロナウイルス効果があるかどうかは、何年もかけてちゃんと研究しないと一概に言えないことです。ただ、なんとなく、日本のRemedy(家庭の医学)を大切にしたいんです。

 日本のRemedyとしてその他、毎日味噌汁、日本茶を飲む、たまにアサイージュースに野菜を入れる、淡路島で買った酒粕で甘酒を作る、セロトニンやマイオカインの自己分泌を意識した筋トレや有酸素トレーニングを行っている完全に、健康オタクです。

 個人的には除菌とか無菌状態で生活するよりは、より自然の中で共存して生きていきたい人なのですが、今はこの状況の中ですから潔癖や健康オタクの真骨頂だとも思います。

(左図)尖端から3cm以内に接触しており× (右図)尖端から8cmは離しているので◎

最後にお箸の置き方のこだわりを伝えます。箸の尖端を何にも接触させない、手術器材を置く方法です。だから箸置きはUn acceptableです。接触感染のリスクがありますので。ここまで来たら付いていけませんよね。。。

私が行う 本気のStayHome#2 ▶︎

このコラムを良い思ったらハートをクリック!

21+

この記事を書いたドクター

画像
福島 八枝子
明るく好奇心旺盛な整形外科専門医Dr.Ekoがお届けします。スポーツ医学の本場アメリカで研究したPM&R(Physical Medicine& Rehabilitation)を扱う最新医学情報をはじめ、海外や日本での生活におけるおもしろエピソード等をご紹介

資格・経歴